イマココニアルワタシ

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意図的動的平行? - Intentional dynamic equilibrium?

3か月ぶりのブログ更新。間遠で恐縮です。。

 

さて、

NHKヒューマニエンス 40億年のたくらみ」(BSプレミアム 毎週火曜よる10時)。面白くて、ちょこちょこ見ています。先日再放送された「”家畜”それは遺伝子の共進化」も非常に興味深い内容でした。

www.nhk.jp

例えば、

動物行動学者岡ノ谷一夫氏のグループによるコシジロキンパラとその家畜種であるジュウシマツを比較した研究から得られた知見。野生種に比べ家畜種では...

  • ストレスホルモンを出す副腎が小さくなる
  • 攻撃性が低くなる
  • 歌(さえずり)が複雑で豊かになる

守られた環境で世話されながら暮らすことによって、のんびりゆったりした性質になる。コミュニケーション能力が高くなる。人間の集団生活に適応するということは、そういうことなんですね。ちなみに人間という種族も「家畜化」が進んでいるそうです。

 

この「家畜化」には"オキシトシン"というホルモンの関与が示唆されています。オキシトシンは、愛情ホルモンと呼ばれ、相手と親密になりたいと感じるようになる、幸せを感じやすくなる、ストレスを軽減するなどの働きがあると言われます。

 

しかし、そのような働きは、あくまで「仲間内」でのこと。自分の仲間でない(もしくは敵)とみなした相手に対しては、オキシトシンは攻撃性を強める方向に働くそうです。

 

同じ服を着て仲間意識を高めるなど、集団がぎゅっと凝縮すればするほど、攻撃性が先鋭化する。そうならないためには、互いの違いを認め、緩くつながることが役立つと考えられる、と指摘されていました。また、そうした緩いつながりは、遺伝子を緩め、進化(変化)しやすい状態にしてくれるとのお話もありました。なんて面白い!

 

そうした緩さ、別の言葉で言えば、「不安定さ」があるからこそ、私たちは変容していくことができるのです。未来の可能性に対して開かれた身体は、不安定さを併せ持っているということ。

 

「今この瞬間」を体験・観察するヨガ、仏教、マインドフルネスは、この不安定な世界に気づき、受け入れていこうとします。そして自身が安定するところを探っていきます。変化の中に安定を絶妙にバランシングしようとする試み。知性を用いて、意図的に動的平行?を実現しようとしているのかもしれません。