ソマティック・エクスペリエンシング体験
私は今年【フェニックス・ライジング・ヨガセラピー】というヨガセラピーの養成コースに参加しています。このセラピーは、体の感覚を入り口にして、自分の心や、そのまた奥の方にあるものを観察していく、自己探求ワークです。
トラウマ治療の手法に【ソマティック・エクスペリエンシング】という心理療法があるのですが、「体を入り口にする」ところが【フェニックス・ライジング・ヨガセラピー】と似ているなあと感じ、関心を持っていました。
そんな折、東京・青山を拠点に活動していらっしゃるChama先生のオンライン・パーソナルセッション・メニューに【ソマティック・ワーク】を発見!!昨年11月、大阪で開催されたChama先生のアジャストメント指導集中講座に参加し、Chama先生がとても勉強熱心なこと、丁寧に教えてくださることを知っていたので、迷わずセッションを申し込みました。
ワークで行ったことを超おおざっぱにまとめると
- 「楽しかったこと」「嫌な思いをしたこと」など感情を伴う最近の出来事を切り口に、感情に伴う自分の体の感覚を観察する
- ゆっくりとしたまぶたの動き、手の動き、首の動きなどを行い、もう一度体の感覚を観察する
ワーク後の変化
- 直後にむちゃくちゃたくさん排尿がみられた
【ソマティック・エクスペリエンシング】療法は、スティーブン・ポージス博士の「ポリヴェーガル理論(多重迷走神経理論)」に基づいているそうです。
ほ乳類は、
- 背側迷走神経複合体 - 最も古い副交感神経系(スイッチオフ系)
- 交感神経系 - 背側迷走神経複合体の次に発達した神経系(スイッチオン系)
- 腹側迷走神経複合体 - 系統発生的には人間を含むほ乳類だけに発達した最新の神経系 (社会的つながりを促す)
の3種類の自律神経系を持っています。
ショックな出来事(トラウマ)を体験したことにより、覚醒レベルが高まり過ぎ(交感神経興奮)たり、低くなり過ぎ(背側迷走神経興奮)、社会的不適応を生じている状態(腹側迷走神経がうまく働かない状態)に対し、【ソマティック・エクスペリエンシング】のワークが自律神経系を調整し、うまく働き出すよう調整していくのだそうです。
体の動きから自律神経系の調整に向かうという方向性が面白いなあと思いました。無意識に働いている身体反応(私の場合は排尿)が出ていたので、私の神経系もバランスが整ったのだと思います。
セッション最後に「皮膚の下(内側全体)の感覚はどうですか?」と尋ねられ、色々自分なりに探ってみたものの、結局よくわからず。。皮膚の下(内側全体)の感覚って???
【フェニックス・ライジング・ヨガセラピー】でも、「(体で)どう感じている?」「(内側で)何が起きている?」と問いかけられるたび、それがよくわからない自分に気づかされました。意識が外側に向いてしまっていることが本当に多い。けれど、体の感覚に、自分の内側に意識を向け続けていると、だんだんわかるようになってきます。そして、自分の体が感じていることが、自分自身の大切な拠り所であることも。